鎖骨遠位端骨折 肩後遺障害10級 1561万円支払いを受けたケース
交通事故の概要・受傷
京都におすまいの被害者(50代女性)は、自転車に乗っていたところ、駐車していた自動車のドアが突然開き、自転車とともに飛ばされました。
被害者は、肩・鎖骨付近を受傷し、救急搬送先の病院では鎖骨遠位端骨折と診断されました。入院はなく、保存療法で通院治療を継続されました。
※ 鎖骨遠位端(さこつえんいたん)…鎖骨のうち、くび側ではなく、肩側の部分のことを言います。
※ 鎖骨の折れ方がひどく、転位(てんい:骨折した部分のずれ)が大きい場合には、手術も選択される可能性があります。一方、手術をせずに保存療法がとられるケースもあります。
当法律事務所の無料相談・弁護士受任
被害者の方は、交通事故の直後から当法律事務所の無料相談におこしになりました。被害者の方は弁護士の相談を受けること自体初めてのことだったこともあり、弁護士に依頼するかどうかはしばらく検討されていました。
しかし、被害者の方は、まだ鎖骨骨折部位を三角巾で固定されており、受傷側の上肢を動かすことができないことはもちろん、痛みがとてもきつそうなご様子でした。
●当法律事務所弁護士は、以下の点を被害者にお伝えしました。
・通院治療のことや相手保険会社とのやりとりのことなどで、何かわからないことや困ったことがあればご遠慮なく当法律事務所弁護士にご連絡いただくこと
・特に何か行き詰まるようなことがなくても、通院の経過について、よろしければ当法律事務所弁護士にご報告いただき、弁護士がご相談させていただくこと
交通事故から2ヶ月後、被害者の方は、受傷部位の運動制限やきつい痛みを感じ、通院をし、相手方任意保険会社担当とやりとりを行っての毎日の生活にかなり疲れているご様子であり、当法律事務所弁護士がご依頼をお受けすることになりました。
弁護士費用特約のないケースでしたが、当法律事務所をご信頼いただき、治療中からご依頼をお受けすることになりました。
後遺障害等級認定の申し立て ➡ 10級の認定!
症状固定となり、当法律事務所弁護士が代理して後遺障害等級認定の申し立てを行いました。
結果、鎖骨遠位端骨折後の鎖骨変形については、当法律事務所弁護士は資料をまとめて主張したにもかかわらず認定されませんでしたが、受傷した側の鎖骨遠位端骨折に伴う肩関節が、健側の可動域角度の2分の1以下に制限されていたことで肩関節の機能に著しい障害を残すものとして後遺障害等級10級10号が認定されました。
受傷部位にかかる肩関節痛もこの等級に含めての評価となっています。
このケースは、鎖骨遠位端の骨折部分の骨癒合が得られない状況(偽関節という指摘もなされていました)が長く続き、骨折部位の肩は関節拘縮と指摘されており、これらのことが診断書に記載されていたというケースでした。
●交通事故で鎖骨遠位端骨折を受傷した場合に気をつけるべき後遺障害
肩や鎖骨の痛み、鎖骨の変形、(肩付近の骨折であるゆえ)肩関節の可動域制限が残る可能性があります。
当法律事務所弁護士としては、このような受傷をされたときは、具体的な症状や所見がどうなのかを早く把握することが必要であると感じており、そのためにも、お早めに弁護士の相談をお受けいただくことをおすすめしております。
肩が上がらないだけではなくて、痛みもあるのであればそれを主張することは被害者の損害賠償請求でも無視できないことであると考えております。
示談交渉
最終の示談交渉も、当法律事務所弁護士が代理して行うことになりました。
最終で 1100万円 の支払いを受けるという示談解決ができました。
休業損害
被害者は、事情があり交通事故前に勤務先を退職し、交通事故直後に別の勤務先への採用が決まっていたのですが、この交通事故で受傷し、長期間働けなくなりました。
つまり、この交通事故にあった時点は、ちょうど勤務先に所属しておらず、勤務していない状態でした。つまり、休業損害の交渉が非常に難しくなる可能性がある状況でした。
しかし、この点について、事故前の給与と事故後に支給されるであろう給与とでは、基本的にはほぼ変わらなかったので、当法律事務所では、この点に関係のある主張を行い、結果、108万円 の休業損害の支払いを受ける合意ができました。
後遺障害逸失利益
ほぼ当方の主張どおりの金額(765万円)で合意ができました。
後遺障害慰謝料
大阪での裁判での目安となる530万円で合意できました。
後遺障害10級認定により自賠責保険から461万円の支払いがありましたので、当法律事務所弁護士受任後 1561万円 の支払いを受けることができました(すでに支払いずみの治療費を除く金額です)。
※上記金額は千円以下省略しております。
弁護士金田からひとこと
鎖骨骨折は、交通事故により受傷する骨折の中でもとても多く起こるものです。
特に、バイクや自転車に乗っていて交通事故にあい、転倒した場合に発生する可能性があります。
弁護士金田は交通事故の鎖骨骨折事案をたくさんとりあつかってきており、受傷直後~治療中~症状固定時期(後遺障害診断の時期)までの流れを十分に把握し、被害者の方にきめ細かいアドバイスを行い、弁護活動を行っております。
交通事故で骨折を受傷された被害者の方はできるだけお早めに当法律事務所にご相談ください。