交通事故の弁護士特約の使い方とは?弁護士特約が使えるケースを交通事故に強い弁護士が解説
(令和7年12月27日原稿作成)
交通事故での弁護士費用特約とは
交通事故の被害にあったとき、被害者に適用される保険に弁護士費用特約がついていた場合、これを使うと、
●弁護士費用特約の上限内は、保険会社が弁護士に対し、弁護士費用を支払ってくれます
●相手方(多くは任意保険会社ですが)との交渉を弁護士が行うことになり、被害者は依頼した弁護士と連絡をとっていくことになります
弁護士費用の点、相手と交渉する負担をはぶけるという点でメリットの大きい制度です
弁護士費用特約はどのような保険についているのか
自動車保険
バイク保険
火災保険
などについています。
被害者に弁護士費用特約の適用があるかどうか
まず、被害者ご自身が契約している自動車保険などに弁護士費用特約がついているかどうかを確認することになります。
被害者ご自身が保険をかけておられないとしても、以下の場合、弁護士費用特約がつかえる可能性があります。
●配偶者(夫、妻)が自動車保険などの契約をしていて弁護士費用特約がついていた
●同居の親族が自動車保険などの契約をしていて弁護士費用特約がついていた
●親と別居しているが、婚歴がない被害者に関して、親が自動車保険などの契約をしていて弁護士費用特約がついていた(この点、見落としやすいのでご注意ください)
また、勤務先の車に乗っていて事故の被害にあった場合、勤務先がかけている保険に弁護士費用特約がついていてこれが使えるケースもあります。
弁護士費用特約を使ったら次回の支払い保険料はどうなるか?
弁護士費用特約は「特約」です。これを利用したら次回の支払保険料が上がるという関係はありません。
弁護士特約で支払われる弁護士費用の上限は
弁護士費用特約から支払われる弁護士費用の上限は、多くは300万円ですが、賃貸借の火災保険の弁護士費用特約では上限100万円というものがあります。
弁護士費用特約の上限を超える弁護士費用が発生した場合
弁護士費用特約の使用上限が300万円であるとしても(多くの保険が上限300万円です)、多くの交通事故被害のケースでは弁護士費用(着手金、報酬金、実費、手数料などを含めてです)が300万円の範囲におさまりますので、被害者の負担がないことになります。
いわゆるむちうち(頚椎捻挫)や腰椎捻挫で後遺障害14級が認定されたケースでは、弁護士費用は上限300万円の範囲におさまります(ただし、極めて高額の年収を得ておられる被害者のケースというような例外がないとはいえませんが。)。
弁護士に実費が発生せず着手金と報酬金だけ発生するものとして考えると、1650万円の請求をして同額の支払いを受けた場合に上限300万円を超えてしまう計算になります(ただし、実際の事情でこのように単純なものはまずありません。)。
■金田総合法律事務所の初回相談では
弁護士費用特約の適用がある場合、300万円を超えた場合にどうなるかについても事前に説明いたします。
交通事故に遭った際の弁護士特約の使い方
1 保険証券などを見て弁護士費用特約がついているかどうかご確認ください。
わからない場合は、その保険会社に連絡し、確認してみましょう。
2 弁護士費用特約がついていた場合、その保険会社に連絡し、弁護士費用特約を利用したい旨連絡し、その保険会社の承諾を得てください。
3 弁護士を選んでください。
どの弁護士を選ぶかは被害者の自由です。保険会社が指定する弁護士に依頼しなければならないわけではありません。
4 弁護士の法律相談を受け、その弁護士に依頼することで異存がなければ、その弁護士と依頼の契約(委任契約)をすることになります。
■当法律事務所では、事前にお話をお聞きし、無料相談をお受けいただいたうえで、被害者・弁護士が合意できれば、弁護士費用特約のご利用による契約をさせていただく方針にしております。
弁護士費用特約が使えないケース、使うべきではないケース
事故時には弁護士費用特約の適用がなく、事故後に護士費用特約に加入しても、その交通事故には弁護士費用特約の適用はありませんので使えません。
弁護士費用特約の適用があるケースであっても、弁護士が加入しても損害額の増額が見込めないケースがあり得ます。このような場合は弁護士費用特約を使うべきではないということになります。
どのような弁護士を選ぶべきか
交通事故に強い弁護士に依頼されるのがよいでしょう。
特に、交通事故でケガをし、後遺障害が残ることが見込まれるケースは、交通事故の後遺障害案件を多数取り扱っている弁護士に相談、依頼されるのがよいと思います。
弁護士が、後遺障害問題に必要となる医学の知識にくわしいことも重要なポイントです。
そのうえで、実際に初回相談をお受けいただき、「あれっ?」と思ったり、疑問に思われたことがあれば、その弁護士におたずねいただいた方がいいと思います。たずねても何かもやもやしたものが残れば、その弁護士には依頼しない方がいいと思います。
当法律事務所では、脳挫傷などで高次脳機能障害が残ったケースや骨折されたケースを日常的に多数取り扱っております。
交通事故で大きなケガにあい、お悩みの方はぜひ当法律事務所にお問い合わせください。








