自転車走行中に四輪車に衝突された交通事故被害は弁護士に相談を
自転車は転倒しやすい
自転車は二輪で走行するゆえ、四輪車に衝突されると転倒しやすいです。
自転車に乗っている人の体が直接四輪車に衝突を受けることはもちろん、衝突後、転倒して、地面に体を打ったりすると、高いエネルギーを体に受ける危険があります。
そのため、四輪車に衝突された自転車に乗っている方は、重いケガをする危険があります。
自転車は四輪車から見落とされやすい
一般的に、自転車はバイクよりもボディ細く、ヘッドライトも小さいので、バイク以上に四輪車からは見にくく、まわりの景色にまぎれやすいといえます。
昨今、自動ブレーキの普及など、四輪車の性能は上がってきてはいますが、自転車への衝突の危険という点では車の性能に頼れないのが現状です。
代表的なものをあげますと、交差点や横断歩道で自転車が四輪車に衝突される、道路外施設(駐車場などのことです)から四輪車が出入りする際に、歩道を走行している自転車に衝突するといったケースが目につきます。
小学生、中学生、高校生も被害者になるおそれ
自転車は、自動車やバイクの運転免許を持っていなくても乗れますので、小学生、中学生、高校生が自転車に乗って四輪車の衝突を受けるケースもあります。
このような場合、親御様のような保護者の方が、被害者自身からきちんと被害者の症状を聞き取り、把握しておく必要があります。
若年の方の場合、痛みなどの症状をがまんする傾向や、医療機関に行くこと自体をいやがる傾向があり、担当医の先生に症状が十分に伝わっていないと思われるケースが少なくありません。
ですので、保護者の方が、聞き取りのときに、聞き方も工夫して症状を把握していただくことが大切です。
頭部や脳を打ち、重度後遺障害が残るおそれ
四輪車に衝突された自転車の方が四輪車にぶつかって顔面部を打ったり、四輪車に衝突された自転車の方が地面に頭部や顔を打ち付けたりすると、重傷を負うおそれがあります。
弁護士金田だけの印象なのかもしれませんが、自転車が四輪車に衝突される事故は、バイクと比べて頭部や脳、顔を受傷するケースが多いです。
弁護士金田がご依頼を受けた高次脳機能障害のケースは、自転車で被害にあわれたケースの方がかなり多いです。
自転車に乗る際、法律上ヘルメット着用義務はなく、自転車に乗る方がヘルメットをかぶっていないことがほとんどであるというのも原因の一つなのかもしれません。
傷病名の例: 脳挫傷 頭蓋骨骨折 頬骨骨折(ほほの骨の骨折です)
骨折を受傷するおそれもあります
四輪車に衝突された自転車が転倒し、骨折を受傷するおそれもあります。
弁護士金田が取り扱ったケースの一例を、以下、傷病名であげます。
頚椎(くびの骨)、胸椎(背骨のことです)、腰椎といった骨の骨折(圧迫骨折が多いですが)
鎖骨骨折
肩腱板損傷(かたけんばん:肩関節付近にあるやわらかい組織のことです)
橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたん:手首付近の骨のうち親ゆび側にある骨です)
尺骨茎状突起骨折(しゃっこつけいじょうとっき:手首付近の骨のうち小ゆび側にある骨です)
TFCC損傷(手首付近の骨のうち小ゆび側にあるやわらかい組織のことです)
有鉤骨骨折(ゆうこうこつ:てのひらにある骨のことです)
脛骨高原骨折(けいこつこうげん:ひざ関節にある骨です)
腓骨骨折(ひこつ:ひざから足首までの骨のうち小指側の細い骨のことです)
中足骨骨折
被害者にとって大事なことは…
自転車で事故にあい重傷を負った方が完全治ゆとなるケースはほとんどないと言わざるをえません。
ということは、後遺障害が残ることになります。
ケガが治らない場合、お金の支払い(=損害賠償)で解決しなさいというのが法律にしたがった処理になりますので、受けた被害に見合った賠償を受けることが被害者にとって重要になってきます。
ところが、受けた損害に見合った賠償を受けることは難しいものです。特に、1級から14級まである後遺障害等級が正当に認定されずに進んでしまうことも残念ながら少なくありません。このようなことをできるだけ防ぐには、弁護士によるサポートが必要になってきます。
自転車事故被害者の将来の生活の一助としていただくという点でも症状に見合った賠償を受けることはとても重要です。
自転車で脳挫傷など頭部を受傷された場合の注意点と弁護士のかかわり方
●事故状況について
相手四輪車のドライブレコーダーの有無を確認したり、事故発生現場周辺に防犯カメラのある施設があったかどうかを確認したり、事故状況の目撃者がいたのかどうかを確認したりといったことができるならした方がいいでしょう。
これらの映像があれば、警察に伝えて確認してもらうことが重要です。可能なら、相手から早い段階でドライブレコーダーの提供を受けるべきです。
●治療~症状固定まで
※被害者ご本人のみで今後の問題を処理することはまず難しいと思われますので、ご家族の協力がどうしても必要になります。
おそらく病院に救急搬送されて入院しなければならなくなると思われます。
搬送してすぐに 頭部のCT検査 が行われ、場合によってはすぐ後にも 頭部MRI検査 が行われることもあり、手術が必要なのか、手術の必要がないのかを担当医の先生が判断されると思います。
その後、担当医の診察は少なくともしばらくは継続して行われることになると思われます。
受傷してから少なくとも3ヶ月以降経過した後(これはそこまで急ぐ問題ではありませんが。)頭部のMRI検査を実施していただくことがのぞましいです。なぜなら、慢性期の病変を確認するためにはMRI検査(特にT2*:ティーツースターという撮り方です)が必要になるからです。
入院リハビリや通院リハビリが行われる場合(特に手足の麻痺などの身体機能の障害や、物忘れなどの高次脳機能障害と思われる症状があるケースです。)、高次脳機能障害に関して神経心理学的検査(知能検査や記憶検査などの検査のことです)も行われることが多いので、その検査結果を担当医の先生からお聞きいただいた方がいいと思います。
被害者がもしてんかん発作を発生したらすぐに診察を入れていただき、担当医の先生に状況をお話いただくことが必要です(この場合、担当医の先生に脳波検査の実施をご相談していただいた方がいいと思います。)。
被害者が、においや味がわからない、難聴や耳鳴りを自覚されている場合、耳鼻咽喉科の受診が必要になってきます。この場合、おそらく交通事故で脳神経外科にかかられている病院の耳鼻咽喉科に受診されることになると思われます。
症状固定となったら、後遺障害診断書やその他の書類を作成していただくことになります。
●弁護士金田がご依頼をお受けしたらできること
→被害者の症状、頭痛、麻痺などの身体的症状の有無や以下の症状(これは一例です)の有無をご家族の方とできるだけ早く確認をさせていただきたいと思います。もちろん、ある程度時が経過しないとわからない症状もありますので、もれをふせぐためにコミュニケーションを重ねていきます。
怒りっぽくなった、気分がすぐ変わる
物忘れがある、やらなければならないことを忘れる
動作がぎこちない
今までできていたことができないことがでてきた(難しいことなど)
ご家族がおっしゃったことを理解していないことがある
ご家族がおっしゃったことが聞こえていないことがある
話そうと思うことが言葉に出てこない
何度も同じ質問をする
同じことを何度も話す
指示なしでは行動できないことがある、言われないとしなくなった
行きあたりばったりの行動になっている
うまくいかないときに修正できない
作業中にミスが多い
集中力や注意力の低下がある(長続きしないことも含めて)
疲れやすくなった
ぼーっとすることが多くなった
一つのことをすると他のことができなくなった
→事故後、意識障害(今いる場所や今の日時がわからないという状態も含みます。)があれば、タイミングを見て意識障害に関する調査をいたします。意識障害の程度や長さは後遺障害の有無・程度に大きくかかわります。
→頭部のCTやMRIのCD-Rがあれば、弁護士金田が確認して後遺障害に関する見通しを立てていきます(この場合、必要に応じて協力医と相談して進めていくことも考えます。)。
→通院治療の際、毎回の診察日を確認させていただき、事前に弁護士と確認のうえで診察にのぞんでいただきます。
→日常生活状況について報告書を作成する必要がありますが、この作成の際に、十分に聞き取りをいたします。
→後遺障害診断となった際には、もれを防ぐべく個々のケースに応じたフォローをいたします。
後遺障害等級認定の申請は弁護士が代理いたします。
→後遺障害の問題が終わり、損害賠償の問題に入れば、適正な賠償を求めて、示談交渉(示談がまとならなければ裁判等の手続代理)を行います。
上記以外にも、後遺障害問題や損害賠償問題に必要な弁護活動は、被害者によりそい、行っていきます。
骨折を受傷された場合
頭部受傷以外に、骨折を受傷されたケースも、ここでは多くをのべませんが、弁護士金田が治療中からよりそってサポートをいたします。
弁護士費用
自転車事故は早期に弁護士に相談することがとても需要です。
初回の相談料は無料です。
ご依頼をいただく際弁護士費用特約の適用があれば、多くの場合、この特約の範囲内で弁護士費用をまかなうことが可能です(被害者のお手持ちから弁護士費用を支払っていただく必要がありません。)。
弁護士費用特約の適用がない方でも、相手方自賠責保険や相手方任意保険からの支払があった際に、そこから弁護士費用を頂戴しますので(きちんと精算書をお示しいたします。)、この場合も被害者のお手持ちから弁護士費用を支払っていただくのではない方式でさせていただいております。
もちろん、被害者の方にとって弁護士費用倒れになりそうなケースについては事前にお伝えしております。
お困りの方はぜひ当法律事務所にご相談ください。