バイク事故の被害者が受け取る賠償金の増額について交通事故にくわしい弁護士が解説
(令和8年7月29日原稿作成)
まずはじめに
損害賠償金の増額について、今から15年以上も前は、交通事故被害者の治療中から弁護士が受任するケースが少なかったので(あくまで弊所弁護士はそう認識しております。)、最終の賠償金の話は、加害者側任意保険会社から金額提示があることが多かったです。
加害者側から提示された金額が妥当かどうかを検討し、それが低いと考えられ、弁護士が介入して交渉し、増額解決したというのが「損害賠償金の増額」でいちばんわかりやすいケースです。
しかし、昨今、治療中から弁護士が依頼を受けるケースがほとんどです(少なくとも弊所ではそうです。)。
この場合、交通事故被害者の人的損害が計算できる状態になったとき、被害者側から依頼を受けた弁護士が損害を整理計算して加害者側に提案することになると思われます(少なくとも弊所ではそうしております。)。
つまり、最初の加害者側任意保険会社の考えがわからない交渉経過になりますので、「賠償金が増額したかどうか」という概念がなくなると思います。
それでも、弁護士に依頼しなかったら「ここまでの金額での解決はなかったであろう」といえるケースが多いと思われます。
以下は、弁護士に依頼しなかったらここまでの金額で解決しなかったであろうという意味で「増額」という言葉を理解していただけば幸いです。
バイク事故の示談交渉の特徴、難易度
ドライブレコーダーを搭載しているバイクはまだ極めて少ない
弁護士金田は弁護士をして20年になりますが、その間、バイク交通事故でバイク側にドライブレコーダーが搭載されていたケースのお話をお聞きした(受任の有無を問わず)のは、2~3件しかありません。
交通事故の相手方が四輪車の場合でも、ドライブレコーダーが搭載されていないケースはまだあります(搭載されていたけれども事故の瞬間が映っていなかったと主張されるケースもあります。)。
このような場合、被害者本人にとっては、何が妥当な過失割合かがわからず、相手方任意保険会社に言われるままに話が進んでしまう危険があります。
また、相手四輪にドライブレコーダーがついていて映像があったにもかかわらず、その提供を受けない、味方の任意保険会社は提供を受けたが被害者本人は確認しないままで、何が妥当な過失割合かがわからず、相手に有利な話のまま進んでしまう危険もあります。
頭部打撃、骨折ケースは賠償金が高額になる可能性がある
バイクに乗っていて交通事故にあい、転倒し、頭部を打ち、脳挫傷やびまん性軸索損傷と診断されたり、上肢や下肢を骨折し、後遺障害が残り、上の方(ここでは12級より上という言い方をしておきます。)の等級が認定された場合、損害賠償額が高額になることが見込まれます。
このような場合、被害者ご本人(ご家族も含めて)だけでは、どのくらいの金額が妥当かがわからないことがほとんどです。
他方、加害者側任意保管会社としては、考え得る手段を駆使して損害賠償金の支払いをできるだけ低くおさえようとしてきます。
そうすると、「賠償金のことをよくわかっていない被害者が不当な金額で示談に応じる」おそれが発生します。
それ以前に、傷病は医学的なことなので、難しく、よくわからないままに後遺障害診断を受けて、本来認定されるべき等級が認定されず、その結果賠償金が実質減ってしまうという危険もあります。
これらのことからして、バイク事故人身損害の示談交渉は難易度が高いといえます。
バイク事故を弁護士に依頼するメリットとは
バイク事故を弁護士に依頼するメリットは、
特に、ケガが重く、より上位の後遺障害等級が認定されたケースの人身損害について
大いにあてはまると思います(あくまで弊所の見解ですが。)。
過失割合に問題となった場合、弁護士が、検討のタネになる材料を調査し、資料を集め、検討し、被害者と相談のうえ、方針を立てます。時間は、よりかかるかもしれませんが、被害者にとって最も有利な結論を導くためにはどうしても時間を要することもあります。
次は、交通事故の後遺障害問題に極めて詳しい弁護士に依頼することが前提のことがらです。
脳挫傷・びまん性軸索損傷や上肢・下肢の骨折をし、後遺障害の残存が見込まれる場合、残った症状・状態に見合った自賠責保険の後遺障害等級の認定を受けることはとても難しいです。
しかし、交通事故の後遺障害問題に極めて詳しい弁護士に依頼することで、残った症状・状態の「漏れ」を防ぐことが可能になりますし、残った症状・状態に関して後遺障害認定のための「力の注ぎ方」のブレ解消できると思います。
さらに進んで交通事故の後遺障害問題に極めてくわしい弁護士は、後遺障害等級問題が終わった後の損害賠償問題についても長けています。
裁判基準での金額で損害を整理していくことはもちろん、請求できそうなものを(被害者からのヒアリングもふまえ)拾い上げていきます。
加えて、個々のケースごとに、加害者側から言われそうな反論をあらかじめ予想し、それに対し、立てることができる対策は立てて進めます。
バイク事故を弁護士に依頼するデメリットとは
弁護士費用の負担の問題があります。弁護士費用特約のない場合には以下で述べる問題点が出てきます。
バイク事故を弁護士に依頼した場合の費用
■弁護士費用特約がない場合
物損事故のみや、軽傷の場合、損害賠償額が低くなる可能性があります。
この場合、弁護士費用(各法律事務所で規定があるため、一概に言えない点はご了承ください。)を引くと、被害者の手元にお金が残らないというケースや、弁護士に依頼して弁護士費用を差し引き、被害者の手元に残る額と、弁護士に依頼しないで加害者側任意保険会社から支払われる金額とを比べ、後者の方が多くなることが見込まれるケースでは、まさしく「費用倒れ」が起こりますので、このようなケースでは弁護士に依頼するべきではないということになります。
■弁護士費用特約がある場合
この特約の上限の範囲内では、被害者の持ち出しから弁護士への費用を支払い必要がなくなると思われますので、「費用倒れ」の問題は心配ないと思います。
あとは、弁護士の相談(弊所は初回無料相談を実施しております。)をふまえ、その弁護士に依頼することで合意に至るかどうかというところです。
バイク事故を弁護士に相談するべきタイミングは
弁護士に依頼するかどうかは考えずに、できるだけ早めに相談した方がいいと思います。
交通事故直後は、とても大事なこと、していただかなければならないことがかなりあります。そこで手落ちがあると、後々にひびいてくる可能性があります。
まずは、交通事故にくわしい弁護士の相談を受けることが有益です。
相談を受けた後、その弁護士に依頼するかどうか、相談者の方で「イエス」、「ノー」を言うことができますので、ご安心ください。
特に、交通事故で、脳挫傷・びまん性軸索損傷や上肢・下肢の骨折を受傷した被害者の方やそのご家族は、すぎに弁護士の相談を受けた方がいいといえます。
弊所は、脳挫傷・びまん性軸索損傷や上肢・下肢の骨折を受傷したケースを日常的にたくさん取り扱っております。
ぜひご相談ください。








